【メディア】静岡新聞 2016年5月8日

静岡新聞 2016年5月8日

麦秋

静岡・玉川地区 将来はウイスキーに

静岡市葵区の玉川地区で大麦の穂が黄金色に輝き始めた。大麦の収穫期を指す「麦秋」の景色が周辺の山々の新緑と美しいコントラストを見せている。

この大麦は、同区松野の建築資材業山本建材(山本雅也社長)が事業の一環として同区桂山で栽培している。広さ約1ヘクタールの田畑に二条大麦の種75キロをまいたのが昨年11月。3月初旬には、ひげの生えた特徴的な穂が姿を見せ始めた。「初めての栽培で何も分からず試行錯誤した」と山本社長。収穫は今月下旬になりそうという。

収穫された大麦は、同地区でウイスキー製造を始める「ガイアフロー」(同市清水区・中村大航社長)が活用する予定。それに合わせ山本社長は「地区の活性化になれば」と、ウイスキー蒸留所の近隣地に新たな農地整備を進めている。

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【メディア】Bloomberg GLOBAL FINANCEに掲載されました

2016年4月27日 Bloomberg GLOBAL FINANCE

国産ウイスキー 秩父の大麦で挑戦

秩父山地を望む丘陵地帯に青々とした大麦畑が広がる。栽培されているのは、明治時代に初めて欧米から導入された醸造用大麦を起源とする「ゴールデンメロン埼玉1号」。戦後から1970年代まで生産され、その後は保護のために埼玉県が遺伝資源として保管していたものを秩父市の農家、坪内浩氏(36)が譲り受け、今年から有機栽培に挑戦している。

丈は6月上旬までに60センチを超え、収穫後は近くの工業団地にある国内唯一のウイスキー専業メーカー、ベンチャーウイスキーの倉庫へと移される。順調にいけば、大麦は数カ月寝かされた後、水に浸して発芽させて麦芽(モルト)となり、1年以内には蒸留されウイスキー原酒となる。数年後にはこの畑から世界の愛好家が熱望するプレミアムウイスキーが生まれるかもしれない。

ならではの個性を

2000年代に入って数々の国際コンペティションで入賞し世界の五大ウイスキーの一つに数えられるようになったジャパニーズウイスキーの原料のほとんどは、モルトとして英国など欧米諸国から輸入されている。ベンチャーウイスキーも英国産とドイツ産を購入しているが、将来的には地元産を10%程度利用することを目指している。

ベンチャーウイスキーの肥土伊知郎社長(50)は、外国産に比べコストが5倍の地元産モルトを使ってウイスキー作りに挑戦する理由について「自分なりにいいスピリッツ(蒸留酒)を生産し熟成させていこうと思う中で地元産原料を利用しようと考えた。地元の環境を生かしたものを積み重ねていけば、10年、20年たった時に秩父らしいウイスキーにたどり着くような気がする。秩父ならではの個性を持てた時に本当の意味で世界に通じるウイスキーになると思う」と語る。

04年に同社を創業した肥土社長の実家は1625年から続く日本酒の造り酒屋だった。祖父が創設した東亜酒造が1980年代にウイスキー製造の羽生蒸留所を設立。肥土社長は営業マンとして勤務していたサントリーを95年に退社後、入社した。

ところが90年ごろから始まったウイスキー不況のあおりを受け、同社は2000年に民事再生法の適用を申請。父と祖父が造ったウイスキー原酒400樽は廃棄されることとなった。同社長はこれらの原酒を福島県の笹の川酒造の協力で貯蔵してもらい、その後、自身で引き取って商品化した。

07年に現在の場所に秩父蒸留所を建設。社員数14人と小規模ながら、今や世界のウイスキー愛好家が最も注目するジャパニーズウイスキーメーカーの一つだ。羽生蒸留所で造られた原酒などを使って同社が製造した「イチローズモルト」は06年に英専門誌「ウイスキーマガジン」のプレミアムジャパニーズウイスキー部門で最高得点を獲得。これをきっかけに海外で評価を高め、15年8月に香港で開かれたオークションでは、瓶のラベルにトランプの図柄をあしらったカードシリーズ54本セットが380万香港ドル(現在のレートで約5300万円)で落札されるなど、コレクターから熱い視線が注がれている。

国内外で需要拡大

ベンチャーウイスキーが創業から10年余りで世界に名だたるメーカーとなった背景には、ジャパニーズウイスキーの国内外での旺盛な需要がある。財務省の貿易統計によると、ウイスキーの輸出額は15年、前年比77%増の約103億7800万円と過去最高に達した。05年と比較すると11倍余りに増えた。3月に国税庁が発表した統計によれば、ウイスキーの国内消費量は14年度に11万8000キロリットルと前年度比で9.5%増加した。

大手メーカーは値上げや輸出抑制などで需要拡大に対応している。

国内最大手のサントリーホールディングスは急激な需要増に対する需給バランス調整と、10年以降120億円の設備投資を行って製造コストが増えたことから、今年4月に一部のウイスキーの価格を最大25%引き上げた。ニッカウヰスキーを傘下に置くアサヒグループホールディングスは安定供給に向けて今年の輸出目標を14万5000箱と、昨年の実績18万3000箱から引き下げている。

ウイスキーの国内市場はサントリーとニッカの大手2社で約9割を占め、地ウイスキーメーカーは十数社にとどまる。そのうちの大半は清酒や焼酎を主力としているが、旺盛な需要を背景にウイスキー専門の蒸留所の設立が相次ぐ地ウイスキーブームとなっている。これらの蒸留所に共通しているのは地元産原料へのこだわりだ。

ガイアフロー(静岡県静岡市)の蒸留所は7月に完成予定。製造開始は10月で、最終的な目標は年間10万リットル。初年度はスコットランド産輸入モルトを利用するが、地元農家が既に昨年11月からモルト用大麦の栽培を開始している。中村大航社長(47)は「ゆくゆくは水、酵母、大麦すべてが静岡産のウイスキーを造りたい」と語る。

堅展実業(東京都)は国内メーカーから原酒を購入して輸出していたが、ウイスキーブームで原酒を確保できなくなり自社で製造することにした。北海道東部の厚岸郡で建設中の蒸留所で10月から蒸留をスタート予定。最初は輸入モルトを使うが、将来は地元産の利用も考えており湿地のピート(泥炭)も活用してスモーキーな味わいを目指すという。

安定した品質保つ

愛好家でつくるウイスキー文化研究所代表で「シングルモルトウイスキー大全」などの著書があるウイスキー評論家の土屋守氏(62)は、コストと合理性を追求する大手メーカーと差別化するため地元産原料にこだわるクラフトブームは欧米でも見られると言う。しかし、日本の場合は原料コストが諸外国に比べ高いことと、小規模メーカー向けに大麦をモルトに加工する製麦専門企業がほとんどないことが課題と指摘する。

日本はかつて地ウイスキーブームを経験している。国税庁の統計によると、ウイスキー製造免許場の数は1980年代には約80カ所に上っていた(14年度は52カ所)。ただ、当時は原酒を購入しブレンドして販売するだけのケースも多かったのではないかと、土屋氏は話す。今回の地ウイスキーブームは、ベンチャーウイスキーをはじめスコットランド製の本格的な蒸留器を導入するメーカーが目立つのが特徴だという。

スコッチウイスキーを名乗るためには現地で蒸留されたものでなければならないなど詳細な規則が定められているが、ジャパニーズウイスキーについては公的な定義はない。土屋氏は「ジャパニーズウイスキーとは何かということを明確にする必要がある。また、売れているからといって昔の粗製乱造に戻ってはいけない。品質を保ちながら生産を続けていくことが重要だ」と指摘する。

ベンチャーウイスキーの肥土社長は現在は年間10万本の出荷量を、毎年20%ずつ安定して伸ばすことを目標にしている。仕込み回数を増やすなどの方法で増産は行うが、設備投資は予定していない。ブームで生産が増減するのはウイスキーにとって良くないとの考えからだ。「ウイスキーは子供のよう」と語る同社長は、一定の原酒のストックを残しながらウイスキーを飲む喜びを分かち合いたいと言う。

スコットランドでウイスキーの製法を学んだ竹鶴政孝氏が1924年に日本で初めて本格的なウイスキー製造を開始してから90年余り。「寒冷地のスコットランドとは違い、四季のある環境での熟成を繊細な感覚で追求してきた日本人は勤勉さと探究心で、多彩だがスコッチほど荒々しくないフレーバーを表現できるようになった。ジャパニーズウイスキーはピークに達しつつある」と土屋氏は分析する。

そんなジャパニーズウイスキーの歴史に今、地元産大麦の利用という新たな挑戦が刻まれつつある。

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【メディア】北海道新聞2016年2月21日

北海道新聞 2016年2月21日

広がる 地ウイスキー

全国に蒸留所 地域も潤す

ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝がモデルで、同社余市蒸留所(後志管内余市町)などが舞台のNHK連続テレビ小説「マッサン」の放送から国産ウイスキーブームが続く中、全国で蒸留所を開設する動きが相次ぐ。今年は釧路管内厚岸町などで誕生し、東京五輪が開かれる2020年までの初出荷を目指す。小規模な設備で個性豊かな味や香りで勝負するクラフトウイスキー(地ウイスキー)と呼ばれ、地域活性化の起爆剤に期待されている。

「ウイスキーに情熱を燃やしたマッサンの志を継ぎ、余市蒸留所のように全国から人が集まる観光拠点を静岡につくって盛り上げたい」。静岡市の洋酒輸入業「ガイアフロー」の中村大航(たいこう)社長(47)は力を込める。

03年に訪れた余市蒸留所でウイスキーの魅力にはまり、政孝が留学した英国スコットランドの蒸留所で学んだ。約6億円を投資し、水質に恵まれた静岡市の安倍川上流部に、地場商品の売店や遊歩道を併設した蒸留所を建設している。銘柄は大麦が原料の3年熟成モルトウイスキー「静岡」。中村社長は「女性や若者が飲みやすいフルーティーな味にしたい」と言う。9月に操業を始め、19年末の初出荷を見込む。

厚岸は10月操業

道東初の蒸留所を厚岸につくり、10月操業を目指す食品原材料輸入業「堅展(けんてん)実業」(東京)の樋田(といた)恵一社長(49)。国産ウイスキーの輸出を手掛けてきたが、ウイスキーブームで原酒が手に入らず、数億円を投じて自社生産に乗り出す。

厚岸は本場スコットランド・アイラ島に気候と風土が似て、同島で生産されるスコ
ッチ・ウイスキーの風味に欠かせないピート(泥炭)が採れる。熟成技術に精通した乳業大手の元社員を採用。原料にスコットランド産大麦を使うが、将来は道東産の大麦やトウモロコシも活用したい考えだ。樋田社長は「ウイスキーは大きい会社ではなくても、いいものが造れる。世界に厚岸ブランドを発信したい」と意気込む。

酒造会社もウイスキー事業に意欲的だ。地ビールで有名な木内酒造(茨城県那珂市)、1765年創業の笹の川酒造(福島県郡山市)は今年からウイスキーの試験蒸留を始め、蒸留所開設を視野に入れる。長野県に蒸留所を持つ本坊酒造(鹿児島市)も原酒不足解消と輸出拡大を狙い、11月に鹿児島県南さつま市で日本最南端の蒸留所を設ける。

新興勢力も続々

帝国データバンクによると、ウイスキーの国内市場はサントリーとニッカの大手2社で9割を占める。ただ、世界的のウイスキーブームを背景に日本ブランドの人気が高まり、地域色を個性にした新興勢力はこれから増えるとみている。

ニッカの中川圭一社長は会社経営で苦労した政孝を例に「熟成に一定の年数がかかるため、ある程度の資金力がないと続かない」と指摘する。サントリーは「魅力的な地ウイスキーが増えれば、市場活性化につながる。品質の高い商品を安定供給してほしい」とエールを送る。

ベンチャーウイスキー 肥土社長
世界に通用する商品に

地ウイスキー人気の火付け役で、看板ブランド「イチローズ・モルト」が海外でも評価されているベンチャーウイスキー(埼玉県秩父市)の肥土(あくと)伊知郎社長(50)に地ウイスキーの魅力を聞いた。

──国産ウイスキーブームが続いています。
「バブル崩壊後、焼酎など安い酒の人気が高まり、ウイスキー離れが加速しましたが、それでは味覚に物足りなくなった人がハイボールブームなどで戻り、ウイスキーの魅力を再認識する動きが幅広い世代に広がっています。ワインブームが曲折を繰り返しながら右肩上がりに続いているように、ウイスキーブームも一過性ではなく、息の長い新時代になると期待しています」

──地ウイスキーの台頭をどう考えますか。
「地域性や個性で勝負する地ウイスキーが脚光を浴びることで、消費者の選択肢が広がります。全国各地の地ビールが市民権を得たように、地ウイスキーの主体も酒造りを知る酒造会社だけでなく、厚岸や静岡のように一から醸造、蒸留、熟成を手がける企業が現れました。新たなファンを開拓し、業界全体の持続的な成長につながります」

──新規参入組への協力に積極的ですね。
「プレイヤーが増えることで競争原理が働き、品質や技術の底上げ、ブランド力の向上につながればいいですね。いつか世界に通用する地ウイスキーブランドが生まれてほしい。厚岸など全国各地の蒸留所を訪れる観光客が増え、地域が元気になってほしい」

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【メディア】日経MJ 2016年1月1日

2016年1月1日 日経MJ

「地ウイスキー」産声

ガイアフロー 静岡で本格スコッチ狙う

静岡市玉川地区に静岡蒸留所を設けるのはガイアフロー(静岡市)の中村大航社長。もともと半導体関連部品会社の3代目だった。

価格引き下げへの圧力が強い中、事業に限界を感じていた。「つぶれない中小企業の条件は商圏が広くオンリーワンの商品を持つこと。また顧客が多く、自分で販売も行っていることだと考えた」(中村社長)

12年、再生可能エネルギー事業を考えていたが、電力の小売自由化はいつまでたってもやってこない。新規事業の種が見つからないまま、気分転換のためスコットランドを訪ねたのが転機だった。

好きなウイスキーの蒸留所を巡る中で、キルホーマンという05年に創業したばかりの蒸留所に出会う。自らの会社よりも小さな敷地で、他の蒸留所では自動で水量を調整する機器が「浮き」で水位を測ったりするなどローテクな設備であることを目にする。

「すぐにこれだと思った」。酒はオンリーワンの事業。日本酒ならば300年、400年と続く会社も多い。日本酒の醸造所は日本に1600カ所以上あるのに対し、ウイスキーは日本では10カ所に満たず、世界でも1千カ所もない。世界で勝負出来ると感じた。

まず酒類免許を取得してウイスキーを売る事業を始め、酒販業界にネットワークを作った。全国で蒸留所用の土地を探す中、地元の静岡市からインフラが十分に整っておらず、地域おこしにも使いたいと言う希望から20年塩漬けになっていた市有地を紹介された。

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【メディア】グッズ専門誌mono・マガジンNo.751にブラックアダー商品掲載

大人のための、「良い物」を特集しているmono・マガジン No.751に、ブラックアダーの商品が掲載されました。

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12月2日発売のNo.751の特集「寒い冬にじんわり沁みる・・・洋酒のとりこ」

この特集では、ウイスキー好きで、東京駅を利用する方は一度は訪れたことがある「リカーズハセガワ本店」の大澤さんがインタビューを受け、洋酒の紹介や説明をしています。

今回は、大澤さんのご紹介で、ブラックアダーを紹介して頂くことになりました。

これから洋酒に、ウイスキーに挑戦する、という方向けの内容です。

オフィシャルのスコッチを覚えたら、ボトラーズへ…ということで、ボトラーズの代表としてブラックアダーを選んで頂きました。

ブラックアダーの紹介は短いものですが、ウイスキーをはじめとする洋酒を知り尽くした大澤さんのコメントは、わかりやすく、またラムやジンなどスピリッツに関しても読み応えのある内容になっています。

お買い求めはmono・マガジン公式サイトよりどうぞ。

http://www.monomagazine.com

※下記の画像は、本文が判読できないサイズに縮小してあります。記事を読むには、本誌をお買い求めください。

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