【メディア】静岡第一テレビ「news every.しずおか」2020年11月19日

いま静かなブームとなっている、ウイスキー

4年前、静岡市内に蒸溜所を建設した、こちらの男性が
こだわりぬいて作ったウイスキーが、ようやく完成ました。

カスクオーナー「こんなに仕上がるんだ!」
「すごい!鼻に抜けていく感じ。」

静岡の豊かな風土を生かした、静岡さんのウイスキー
男性の夢をはばたかせるのでしょうか?

オクシズの自然を表現した、究極のウイスキーづくりのこだわりとは?

先日、静岡市内で開かれた、ウイスキーの試飲会。
できたばかりのウイスキーのお味は?

酒販店「味にふくらみがあって、優しいかおりで、その中でしっかりとし
た主張が感じられる。すごくおいしいウイスキーができたと思う。」

酒販店「これから歴史が刻まれると思うと、熱いものがある。」

来月の発売を前に、県内の酒販店などが先行してその味を確かめていました。
いま日本のウイスキーは海外からも注目され、需要も増加傾向にあります。

そんななか、静岡市でウイスキーづくりをしているのが中村大航さん。
実は個人でウイスキー蒸溜所を立ち上げるのは、たいへん珍しく、
県内では唯一になります。
中村代表(以下中村)「おっかなびっくりというか、ドキドキしているけど、おいしいと言って
いただいけホッとしている。ようやく本当にスタートを切った感じ」

6年前まで、清水区の精密機械部品メーカーの経営をしていた中村さん。

もともとウイスキーが大好きで、本場スコットランドを訪れて蒸溜
所を見学した際に、自分でウイスキーを作りたいと決意して転職

日本全国でウイスキー作りに最適な場所を探し回ったと言います。

最適だったのが静岡市葵区の玉川地区。
南アルプスから流れる安倍川の支流の、豊かな伏流水に恵まれています。 

中村「ウイスキーを造るためには、豊かでおいしい水が必要だし、綺麗な空気と
自然、十分な広さが必要。それが全部そろっているのがこの場所だった。」

2016年、この場所に総額6億円の費用を投じて作られたのが、
ガイアフロー静岡蒸溜所です。

ウイスキーづくりは、原料となる大麦の麦芽を発酵させ、蒸留したうえで

樽詰めして3年以上以上寝かせることで完成します。

蒸留所には、憧れのスコットランドの専門メーカーに発注した
設備が使われていました。
中村「これはポットスチル、蒸留機といいます。ウイスキーのもろみを蒸
留することによってアルコールを凝縮して濃度を上げています。」

じつはもうひとつ、こだわりの蒸留機があります。それは伝説
とも言われたウイスキー「軽井沢」を作っていた設備です。
2012年に閉鎖された軽井沢蒸溜所で使用されていたもの。

そこで使われていた蒸留機をオークションで落札し、
移設したのです。当時中村さんも
中村「由緒ある軽井沢蒸溜所の施設をの設備をぜひ生かしたい。
残していきたいという思いで静岡に移設しました。」

ようやく始まったウイスキーづくり、試行錯誤を重ね、3年
寝かせて完成したウイスキーを。試飲させていただきました。
徳増アナウンサー(以下徳増)「ああ、パーッとひろがる華やかなかおり」

中村「そうですね。非常に華やかで軽やかといった印象ですね。」

いよいよ来月、こちらのシングルモルトが発売となります。

そして、来年春にはさらに地元にこだわった、ウイスキーを発売予定です。
地元の風土を表現したいというポリシーで、中村さんはさまざまなことを
試してきました。

中村「この山の恵みをどうやって、蒸溜所とウイスキーに生かしていくのか。
その一つが、薪を使って蒸留するというアイディアだった。」

周りの山々を眺めて思いたったのが、オクシズの木材をエネルギー源に
することです。
一般的なウイスキーづくりではスチームの熱を利用して蒸留をしていま
すが、ここでは薪を燃やし、直火で蒸留するウイスキーも作っています。

林業が盛んなこの地区、地元の産業の活性化につながればと、
薪を使ってみることに

薪を提供する地元の林業従事者も、期待を寄せています。
林業従事者 繁田広嗣さん(以下繁田)「普通は、木材を家や建物に使うことが多いが、それがウイスキー
の味や香りに変わるのが画期的で、森のことが伝えられると思っ
てすごくうれしい。」

薪を使うことによって思わぬ変化も
中村「こんな味になるってびっくりしたね。まさかっていうね。ここまで違うとは」
繁田「違いにすごくびっくりしました。」

さらにさらに、今月から本格的に始まったのが、焼津市で栽培さ
れた大麦の麦芽や、県の研究所で開発された酵母などを使った、
オール静岡産のウイスキーの仕込み作業です。

中村さんの挑戦は世界を見据えています。
中村「よりクオリティーの高い酒を造る。地球の反対側に住んでいる方が、
静岡のウイスキーが好きといって、日々飲んでもらえるような、
そんな感じになれたらいいなと思います。」

徳増「今回初めてこの蒸溜所で作られたウイスキーが、来月発売さ
れますが、薪を使ったものは来年春の発売とのことです。
私、この両方を飲み比べてみたんですが、薪を使った方が
まろやかだと感じました。」

徳増「増田さんはウイスキーがご趣味とのことですが、
オススメの飲み方はありますか?」
コメンテーター 増田英行さん「私はウイスキーの原酒を好むんですが、非常に複雑な味と香り
がするんですね。リンゴやベリー、ナッツのような。その複雑さ
を楽しむために、大きめのワイングラスに少量入れて召し上がっ
ていただきたいですね。男性のイメージがありますが女性にも気
軽に楽しんでもらいたいです。」

【メディア】NHK静岡「NHKニュース たっぷり静岡」2020年9月8日

四年前にオクシズに誕生したウイスキー蒸溜所
ここで作られたウイスキーが、熟成期間を終えて、
まもなく初出荷の時を迎えます。
静岡の地域性を追求した、ウイスキーづくりで世界
に挑む、作り手の思いを取材しました。

作られているのは、静岡市の中山間地、オクシズ。
南アルプスの一角が源の、豊かな水の流れる谷間に
蒸溜所があります。

2年前に取材した時には、オクシズの地域
性を生かした仕込みが始まっていました。

アルコールを生み出す発酵槽には、一般的な
ステンレスではなく、静岡産の杉材を使用

さらに世界でも珍しい、薪直火式の蒸留機を導入

地元の山で出た、間伐材を燃料に蒸留が行
われています。

こうして生まれた原酒は、寒暖の差の大きいオクシズの
気候の中で熟成させてきました。

代表の中村大航さん。静岡の地域性を追求することで、
世界に通用するウイスキーを作りたいと語っています。

中村代表(以下中村)「小さい蒸溜所であっても、個性豊かなその土地の特色
を生かしたウイスキーができれば、きらりと輝いて、
皆さんに飲んでもらえるようになるんじゃないか」

この日、中村さんは3年前に仕込んだ原酒の、熟成具合の確認をしました。
ここでは、本場スコットランドの基準に習い、3年以上熟成させたっものだ
けを出荷することにしています。

中村「とてもフルーティーさが強く出ていると思う。
琥珀色も少し濃い。ウイスキーらしさが出ている」

熟成を経て、出荷に向けた最後の仕上げがブレンドです。
同じ蒸溜所で作られた原酒でも原材料や樽の材質、熟成庫の
どこに置かれたかによって、ひとつひとつ個性が異なります。

中村「これとこれは樽が違うんですね。このように明確に色の違いが出
ます。これは香りが強いですね。こちらはそれほどでもない」
およそ30の樽の原酒を厳選してブレンドすることで、ウイスキ
ーとしての味わいのバランスを整えます。

中村「静岡の特徴であるフルーティーさとか素直さみたいのものが、
オーケストラのように重なり合うことで、ウイスキーとして
の広がり、深み、バランスが取れる。」

先月、中村さんは出荷が決まっている、イギリスの輸入代理店
の担当者とミーティングを行いました。
世界中のウイスキー関係者が、中村さんのウイスキーに期待を
寄せています。
ヨーロッパやアジアなど、10の国と地域に出荷する予定です。

イギリスの輸入代理店「強みであり、非常にユニークな点は、薪の直火で蒸留すること。
利益を求めた商品でなく、特別に心がこもっているから、人々は
わくわくする。」 

中村さんは、ウイスキーを通じて静岡を世界に知ってもらい、
将来は多くの人が訪れる地域にしたいと思っています。
中村「ここから3年、5年、7年、10年とサイクルが始まるのだと思
う。ウイスキーという世界の共通言語。あることによって、色々
な人に静岡を知ってもらって、ここに来てくれるわけですから、
そういう輪が世界中に広がって欲しいというのが私の願い」

スタジオには取材をした早坂アナウンサーです。
早坂アナウンサー(以下早坂)「蒸留が始まった頃から、
取材しているんですが、透明だった原酒が熟成をへて
琥珀色になって、非常に熟成感のある香りになって、
ブレンドするとさらに深みが増すのがわかります。」
あの小さな施設に、世界が注目しているんですね。
早坂「ジャパニーズウイスキーは世界で人気ですが、
静岡蒸溜所は注目されている施設の一つです。」

早坂「地元ならではを追求したという、特徴的な作り方。作り手の真摯
な思いが、現地、本場でも共感を呼んで、期待されています。
中村さんのウイスキーは本格的なブレンドを経て、年内に初出荷
を迎えます。これから5年10年と熟成の進んだウイスキーも出て
きます。静岡の良さを世界に伝え続けて欲しいと思います。」

【メディア】読売新聞2020年4月2日(木)「静岡らしさ」ウイスキーで

読売新聞
2020年4月2日(木曜日)
「静岡らしさ」ウイスキーで

静岡市中心部から車を北に走らせて約30分。霧が立ちこめる山あいの「オクシズ」に、市内で初めて設立されたウイスキーの蒸留所が静かに時を刻んでいた。
 ウイスキーの国内市場は近年、ハイボール人気に伴い急拡大した。こうした中、最初に樽詰めした原酒の熟成期間が世界基準の3年に達し、今秋にも静岡市産ウイスキーを販売する。他とは異なる静岡らしさを出すため、二つのこだわりを徹底した。

 ウイスキーはまず、麦芽と水を混ぜて酵母で発酵させ、アルコールが発生した液体「もろみ」を作る。中村大航社長(51)は、立ち並ぶ直径2.5メートルほどの木製のおけを前に、「地元産の杉も使ってる」とこだわりを強調した。発酵させるおけはステンレス製が多い。木製だとこまめな清掃や、ひび割れを防ぐメンテナンスが必要だからだ。一方で、乳酸菌が桶にすみ着きやすいといい、「香りや味わいが深くなるんです」と胸を張った。
 出来上がったもろみをウイスキーの原酒にする。アルコールは水よりも沸点が低い。沸点の差を利用し、もろみの温度を上げてアルコール濃度の高い液体をつくる工程だ。この蒸留を、ウイスキーでは通常、2、3回繰り返す。
 ここに二つ目のポイントがある。蒸留の燃料として地元間伐材の薪も使っていることだ。安定して蒸留するには、蒸留器の温度を一定に保つ必要がある。薪は火加減の管理が難しく、約8時間にわたって目を離せないほか、酵母が高温で焦げ付くリスクもある。それでも、地元産を徹底することにした。中村社長は、「蒸留器は釜のメーカーに特注してつくってもらいました。世界でうちだけじゃないですか」と笑った。
 おいしさには水も重要となる。使っているのは安倍川の伏流水。茶の名産地・静岡を支える名水だ。

 中村社長のウイスキー造りの原点は、12年に訪れたスコットランド旅行だった。地元の小規模ウイスキー蒸留所を見学し、「この規模ならできるかもしれない」と思い立った。経営していた精密機械メーカーを親族に引き継ぎ、覚悟を持って工場の設立に踏み切った。スコットランド留学や国内蒸留所での研修を重ねてウイスキー製造を学んできた。
 中村社長は、ウイスキーを「コピーできない商品」と表現する。その土地ならではの自然環境や独自の製法が商品の特徴を生み出す。静岡らしさを国内外にアピールするには絶好の酒とみており、「オンリーワンの特徴を与えるからこそ静岡産の価値を生み出すことができるんです」と語る。飲んだ人がオクシズの自然に思いをはせ、訪れてみたいと思わせるようなウイスキーを目指すという。
 今年1月に最初の原酒は3年の熟成を経た。琥珀に色づいたウイスキーを試飲した中村社長は「ショウガやハチミツを感じさせるようなフルーティーな味わい」と表現する。
 原料となる大麦は現在、県内でほとんど生産されていない。焼津市で地元農協などに協力を求めるなど、「オール静岡ウイスキー」を見据えた準備を進めている。中村社長は「静岡の良さを伝えつつ、気軽に飲んでもらえるウイスキーをつくっていきたい」と意気込む。

【メディア】静岡新聞(夕刊)2020年2月10日(月)熟成3年 静岡市発ウイスキー誕生

静岡新聞(夕刊)
2020年2月10日(月曜日)
熟成3年 静岡市発ウイスキー誕生

 2016年に工場が完成した静岡市初のウイスキー蒸溜所「ガイアフロー静岡蒸溜(じょうりゅう)所」(同市葵区落合)でこのほど、設立当初にたる詰めした原酒が規定の熟成期間3年に達し、同蒸溜所初の「ウイスキー」が誕生した。

ガイアフロー蒸溜所
繊細「オクシズ」の味

 記念すべき「第1号」は200㍑のたる2個分。その後に熟成3年を経過したものを含め、1月21日までにおよそ20たるが出来上がった。日本の酒税法にはウイスキーのたる熟成に関する規定がないが、スコットランド(英国)をはじめとする各国は3年以上の熟成が必須条件。同社は輸出を見据え、世界標準を採用した。
 年末に試飲した中村大航社長(51)は「ライトで繊細な味わい」と表現。口に含んだ瞬間、会社を設立してウイスキー造りに乗り出した7年前、たる詰めした3年前からの道のりが、脳裏によみがえったという。
 製造初年度は設備のトラブルに悩まされ続けた。粉砕した麦芽を仕込み水に移動するモーターが止まり、10日ほど作業ができなかった。製造スタッフは当初の3人から8人に増え、18年11月からは週3回の製造工程見学ツアーを始めた。前例のない事業の理解者が徐々に増えている。
 ウイスキーは夏まで熟成を重ね、今秋に瓶入りを一般販売する。秋からは仕込み量も倍増させ、貯蔵庫も増設する予定。多くの見学者に対応する施設や人員も充実を図る。中村社長は「蒸溜所来訪を静岡市の中山間地『オクシズ』の美しい景観やおいしい食材を知ってもらう契機にしたい」と願いを込めた。(社会部・橋爪充)

高まる国産人気

 国産ウイスキーは近年、ハイボールの定着などを受けて市場拡大が続いている。日本洋酒酒造組合によると、2018年の出荷量は14万8000㌔㍑で10年前の2.4倍に達した。追い風を受け、県内ではガイアフロー静岡蒸溜所以外にもウイスキー製造の動きが業界の垣根を越えて相次ぐ。
 磐田市の千寿酒造は17年1月に自社製のブレンデッドウイスキーを発売。担当者は「国内外で需要が高い。しばらくこの状態が続くだろう」と話す。
 特種東海製紙(東京)は静岡市葵区の社有林に10億9000万円を投じて蒸溜所を建設中で、7月の酒造免許取得、仕込み開始を見込む。7年以上熟成のシングルモルトウイスキー製造を目指す。サッポロビール静岡工場(焼津市)も19年7月、ウイスキーの製造免許を取得した。
 1973年からの“老舗”で、「富士山麓」ブランドなどで知られるキリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所(御殿場市)は熟成貯蔵庫を拡充予定。2021年夏に生産能力を2割ほど拡大させる。

【メディア】テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」2020年1月30日

テレビ東京
「ワールドビジネスサテライト」
2020年1月30日23:00〜

好調! 国産ウイスキー市場
見えてきた“異変”とは?

国産ウイスキー 原酒不足で…
ギリシャ人が なぜ静岡に?

相内優香キャスター
「こちらのグラフをご覧ください。
日本のある商品の
輸出額の推移なんですが、
10年で10倍に増えています。
皆さん、何のグラフか
分かりますか?
実はですね、こちら
国産ウイスキーの輸出額
なんです」

キャスター
「順調にウイスキー市場が
成長を続けていますが、
現場を取材すると
ある異変が起こっていました」

お客さま
「かんぱーい!」

ナレーション
「午後6時すぎ、
都内の串カツ田中は
大勢の客で賑わっていました」

ナレーション
「客の多くが飲んでいるのは、
ハイボールです。
中でも人気なのが」

店員
「おめでとうございます!
半額です!」

店員
「飲み物何にしますか」
女性客
「ジムビームハイボールで!」

ナレーション
「バーボンのジムビームを使った
ビームハイボールです」

女性客
「めっちゃおいしい!
ジムビームハイボール
大好きです。
口当たりが甘いですよね」

ナレーション
「人気の理由は
美味しさだけではなく、
1杯370円という価格」

ナレーション
「開店当初からある、
ウイスキーの角を使った
角ハイボールよりも
20円安いのです」

ナレーション
「こちらの店では5年前から
ジムビームのハイボールを導入」

ナレーション
「現在では角ハイと、
人気を二分する存在に
成長しています」

ナレーション
「2014年に買収したジムビームが
絶好調のサントリー」

ナレーション
「しかし、今日発表したのは」

サントリースピリッツ
ウイスキー事業部
鳥井憲護 部長
「国内外ともに山崎を愛するお客様
また
山崎をまだ飲んだことのないお客様
にも興味を持っていただけるように
これを発売できたことを
嬉しく思っております」

ナレーション
「サントリーが誇る
シングルモルトウイスキー
山崎55年物」

ナレーション
「55年以上熟成させた
希少な原酒だけを使い、
濃厚な果物のような、
香りや甘く芳潤な余韻を
楽しむことができる
と言います」

ナレーション
「価格はなんと300万円
サントリーが過去に販売した
ウイスキーでは最高額ですが、」

ナレーション
「それでも
販売には自信がある
と言います。
しかし…」

鳥井憲護 部長
「100本しか、
皆さまにお届けできないという
心苦しさも当然ございます」

ナレーション
「原酒には限りがあり、
生産量は増やせない
と言います」

ナレーション
「また国産ウイスキーの
人気の高まりを受け、
サントリーは2年前、
白州12年、響17年の
販売を休止」

ナレーション
「国産品は入手が
困難になりつつあります」

鳥井憲護 部長
「多くの方に
楽しんでいただける
と思いますので、
いま一生懸命
供給を増やせるよう
努力している」

ナレーション
「そんな国産ウイスキーの現状を
変える可能性を秘めた取り組みが
今注目を集めています」

ナレーション
「2016年に立ち上がった
ガイアフロー静岡蒸溜所」

ガイアフロー
中村大航 社長
「これがウイスキーの蒸留機、
英語でポットスチルですね」

リポーター
「これ、いま中に
火が見えるんですけど」

中村
「中で薪が燃えています」

中村
「これは世界で唯一
ここにしかないやり方
なんですね」

ナレーション
「社長の中村さんは、
一般的な水蒸気を使った
蒸留ではなく、」

ナレーション
「釜に薪をくべた直火での蒸留に
こだわってきました」

ナレーション
「使っている薪は地元の間伐材です」

ナレーション
「強い火力を使うことで、
より香りの強いものができる
と言います。さらに…」

中村
「これは静岡の地元の杉を使って作った
世界で唯一の発酵タンクです」

ナレーション
「杉の独特の風味が加わり、
世界でここでしか造れない
味わいが出ると言います」

中村
「林業が盛んな地域の特色を
ウイスキーの造りに活かしたい
ということがあって、」

中村
「あえて
地元の杉を使って
作りました」

ナレーション
「一般的なウイスキーの熟成期間
3年を経て、
初出荷の時期を
迎えようとしています」

ナレーション
「実は今こうした小規模生産で、
特徴があるウイスキー、
いわゆるクラフトウイスキー
が増加しています」

ナレーション
「特に2016年以降に一気に増加。
その数は4倍になりました」

ナレーション
「国産ウイスキーを求める客への
供給体制が整ってきたのです」

ナレーション
「こちらの蒸溜所には、
早速見学に来る人たちが…」

ギリシャ人男性客
「いいウイスキーを試すために
みんなでギリシャから来た」

ギリシャ人男性客
「ヨーロッパでも
日本のウイスキーは
手に入りにくくなっている」

ギリシャ人男性客
「いいウイスキーを
楽しみにしている」

ナレーション
「実は彼らは
バーテンダーやシェフ。
入手困難な
日本のウイスキーを
探すため
静岡まで来ました」

ギリシャ人女性客
「室内の壁や床に
木材を使っているのは飾りか、
それとも温度管理のためか?」

中村
「室内の環境は
発酵に重要で、
酵母が木材に住みついている
と言われている」

ナレーション
「独特なウイスキーの造りに
興味津々です。
そして、気になる味は…」

ギリシャ人女性客
「甘い香りと力強さある風味、
なめらかな舌触りがいい」

ギリシャ人男性客
「昔ながらの作り方と、
良い素材にこだわっていて、
その結果、
いい製品に仕上がっている」

ナレーション
「早くも海外からの注目を
集めていますが、
中村さんは
しばらくは国内向けの販売を
メインにしていくと言います」
(注:海外でも少量ながら
販売をしていく予定です。)

中村
「ようやく弊社も
ウイスキーを発売できる
ところまで、
こぎつけましたので、
一つ新たな選択肢として」

中村
「お客様に
『新しい蒸溜所のウイスキーを
試してみるか』
と言っていただけたらいいな
と思っております」