【メディア】読売新聞静岡版 2020年11月27日 [静岡産ウイスキーついに]

読売新聞静岡版
2020年11月27日(金曜日)
静岡産ウイスキーついに

 山に囲まれ、南アルプスから流れる安倍川の伏流水に恵まれた静岡市葵区玉川地区に、4年前に設立されたウイスキーの蒸溜所があります。そこで造られたウイスキーがようやく完成し、来月、発売されることになりました。
 蒸溜所を設立したのは、ガイアフロー代表取締役の中村大航さん(51)。6年前まで清水区で精密機械部品メーカーを経営していましたが、ウイスキーが大好きで、本場のスコットランドを訪れて蒸溜所を見学し、「自分で造りたい」と創業を決心しました。
 北海道から九州まで5〜6か所の候補地を訪ね歩き、最適だと感じたのが、玉川地区でした。中村さんは「ウイスキーを造るには空気がよく、水もきれいで、十分な広さが必要。そして地元の方の協力と支援。全部がそろっているのがこの場所だった」と話します。2016年に総額6億円を投じ、「ガイアフロー静岡蒸溜所」を設立しました。
 ウイスキーは、原料となる大麦の麦芽を発酵させ、蒸留した上で「樽詰め」して3年以上、寝かせることで完成します。蒸留には、憧れのスコットランドの専門メーカーに発注した蒸留器と、もう一つ、こだわりの蒸留器が使われています。それは、伝説ともいわれたウイスキー「軽井沢」を造っていた設備です。軽井沢蒸留所は2012年に閉鎖され、その後、オークションで1本1400万円以上もの値をつけて世界をうならせました。中村さんはそこで使われていた蒸留器をオークションで落札し、移設したのです。
 こだわりの蒸留器をそろえ、試行錯誤を重ねて造られたウイスキーを試飲させていただきました。グラスを近づけた瞬間から甘い香りを感じられ、ほんの少し口に含むだけで複雑な味わいと華やかな香りがより一層強く広がりました。飲み口は軽やかなシングルモルトは、来月19日に発売されます。
 中村さんは「ウイスキーで地元の風土を表現したい」と考え、オクシズの木材を「薪」にして燃やすことを思いつきました。一般的なウイスキー造りでは、スチームの熱を利用して蒸留しますが、ここでは地元の木材をエネルギー源にして、直火で蒸留しているのです。
 薪を提供する地元の林業従事者、繁田浩嗣さんは、「木材は家や建物に使うことが多いが、ウイスキーの香りや味に変えるという活用法は画期的。飲んだ人に、少しでも山のことを感じてもらえたらうれしい」と期待を込めます。中村さんも繁田さんも、薪で蒸留したウイスキーを初めて飲んだ時に、「よりまろやかで優しく広がり、ハチミツのようなとろみが感じられた。まさかこんなに味が違うとは」と感動したそうです。
 中村さんはさらに、焼津市で栽培された大麦の麦芽や県の研究所で開発された酵母などを使った「オール静岡産」のウイスキーの仕込み作業をこの秋から本格的に始めました。「よりおいしい、クオリティーの高いお酒を造り、地球の反対側に住んでいる方にも静岡のウイスキーが好きだと言って、日々飲んでいただけるようになったらいい」と意気込み、静岡産ウイスキーが世界で嗜まれる未来を描いています。

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